判例・裁判例コラム

携帯電話の位置情報に基づいて割増賃金請求できる?会社側の反論事例。

東京地裁R7.7.18
医療関係のシステムを扱う会社の営業部門に勤務する正社員が会社に残業代請求。Googleタイムライン(携帯電話端末の位置情報の履歴に基づいて所在場所や時間等のルートを確認できる機能)などに基づいて時間外労働があったと主張した。
→タイムラインは、従業員の所在等を示すにとどまり、これによって従業員が会社の東京本社付近にいた事実が認められるとしても、滞在時間の全てについて継続的に労務を提供していたかどうか、会社の指揮命令下にあったかどうかが明らかになるとはいえない。所定労働時間を超える労働があったと認めることはできないとして、請求認めず。

グーグルのタイムライン記録を資料に割増賃金請求する事案のなかには、タイムライン記録に基づき、会社が把握している時間より長時間の労働があったと主張する例も見られます。
記事の裁判例も判示しているように、タイムラインは、従業員の所在等を示すにとどまり、これによって従業員が社内なるいはその付近にいた事実が認められるとしても、滞在時間の全てについて継続的に労務を提供していたかどうか、会社の指揮命令下にあったかどうかは別問題です。使用者としてはこの点を指摘して反論していくことになります。

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