東京地裁R8.3.17
ウェブサイト構築等を事業とする会社が従業員を採用。この従業員は、高校卒業後、他職種のほかシステムエンジニアとしての勤務歴があった。
会社は採用にあたり、試用期間を3か月としたが、試用期間延長の末に解雇した。
→会社は、この従業員を将来的には新人教育ができ、リーダーシップを発揮できるような人材として採用することを企図し、内定前の面談において言語力に改善の必要があると指摘して改善を要請。
内定後には教材の学習などを指示していた。
さらに、入社後も同様の指導を行い、会社指定のビジネス書や小説の読解、プログラミング学習教材の実施を指示し、その進捗を週1回程度報告させていた。
また、その後より具体的な訓練として、週末の宿題として例文の「主語」を答える問題40問を出し、月曜日に答え合わせをする、というサイクルを回し、さらに、4000字程度のレポート提出を求めるなどした。
加えて、この従業員に評価表を示し、依頼内容の理解不足、相談の欠如、誤字脱字チェックへの消極的姿勢などの問題点を指摘。
しかし、約1か月半の間の議事録の誤字は100件超に及んだ。
また、相手からの言葉を正確にくみ取ることができないこと、業務についての報告が不足していること、ミーティングなどを開催して問題点をこまめに指摘しても改善がみられなかったこと、従業員自身もコードを書ける技術が不足していると考えていたことなどの事実が認められる。
要件定義等を顧客に正確に説明したり、顧客と調整したりするというサイト開発業務の性質上、誤字脱字や意味の通らない表現等によりこれが阻害されたり、調整ミスが生じるなどの事態が発生するおそれがあった。
会社は 試用期間延長後も解雇の可能性を示して改善を求めたが、改善がなかった。
解雇有効と判断。





