判例・裁判例コラム

転職サイトにパワハラありと投稿した退職者に会社が賠償請求!東京地裁の判断。

東京地裁R7.1.15

退職者が転職サイトに「パワハラ、独断と偏見が凝り固まっているため、場合によっては精神的な治療が長期間必要になる可能性も充分にある」と投稿。会社が削除と損害賠償を請求した

→投稿は会社の名誉を毀損するもの。退職者は在職中に会社代表者から受けた言動のうち3つがパワハラにあたると主張するが、これらの言動はいずれもパワハラにあたらない。したがって、退職者がうつ病で通院しているとしても、投稿内容は真実ではない。また、真実であると信ずるにつき相当な理由もない。ただし、代表者の一部の発言について退職者がバワハラにあたると認識したことは無理からぬ側面がある。この点も考慮して36万円の損害賠償+投稿削除を命令。

1件150円で朝9時から夜9時まで担当エリアの配送を担当する契約は労働契約?大阪地裁の判断!前のページ

店長との喧嘩を理由に命じた他店への転勤命令が無効に!裁判所の判断の理由次のページ

ピックアップ記事

  1. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  2. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  3. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  4. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  5. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    マクドナルドの店長の管理監督者性

    マクドナルドの店長の管理監督者性東京地裁H20.1.28店長…

  2. 判例・裁判例コラム

    職務等級制度における給与減額・配置転換の限界

    退職勧奨を断ったら「給与半減の事務職」へ配転。東京地裁の判断は?東京…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    適応障害による休職者の復職可否判断
  2. 判例・裁判例コラム

    抑うつ状態で1年近く出勤しない職員の解雇が、仮に就業できない状態であったとしても…
  3. 判例・裁判例コラム

    送別会で酩酊して助け起こされた女性がセクハラ被害を訴えて欠勤。会社は無断欠勤を理…
  4. 判例・裁判例コラム

    解雇事由調査のための休職命令と賃金支払義務
  5. 判例・裁判例コラム

    私傷病休職の期間を会社の判断で延長できる?
PAGE TOP