事件の概要
食品販売会社の係長が37歳で自宅で突然死
裁判所の判断
死亡前6か月の時間外労働は平均月56時間であり、相当程度の疲労を蓄積させるものであった。また、死亡の1週間前に県外出張が3回あり、長時間の往復移動・深夜帰宅があった。さらに、大口取引先に納品した商品が真空パックの不具合により腐敗していたことによる消費者クレームが発生し、自身が顧客に謝罪したり直接強い叱責を受けることはなかったにせよ、大口取引先との取引停止につながり得る重大性も踏まえれば、担当者としての負荷は強度であったというべき。恒常的な時間外労働や県外出張による不規則勤務、クレーム対応が集中したことにより発症に至ったもので、死亡は業務起因と判断。