東京地裁R6.3.13
設備工事業者の常務執行役員が外注先業者の費用負担で国内旅行2回、海外旅行1回に参加し、これを理由に諭旨解雇処分を受けた。
常務執行役員は諭旨解雇処分の効力発生までに退職届を提出すれば依願退職を認めると告げられて退職届を提出
→外注先業者の費用負担で国内旅行2回、海外旅行1回に参加したことは、癒着が生じるリスクが高く、就業規則の「故意に会社の利益を損なうような行為」にあたる。しかし、現に外注先と癒着して会社に損害を及ぼしたとまでは認められないから、諭旨解雇は客観的合理的理由及び相当性を欠く。
そして、執行役員は本件諭旨解雇が有効であり、解雇を回避するために退職届を出すほかないと誤認して退職届を出したものであり、退職の意思表示は錯誤により無効と判断。
諭旨解雇については、退職届が出れば安心という誤解を見かけるところです。
しかし、諭旨解雇における退職届の有効性はあくまで諭旨解雇が有効であることを前提とするものです。通常の退職届とは違います。そのため、ポストの裁判例のように諭旨解雇が客観的に見て重すぎて無効であると判断されると退職届の効力も否定されることになります。





