判例・裁判例コラム

東京地裁H5.3.23

就業規則に規定がない場合も欠勤控除できる?
→不就労日も控除しない旨の合意がある等の場合を除き、月給制でも不就労日は無給とするのが相当とし、その額は「月給額を当該月の所定労働日数で除して算出されるその月の一日当たりの賃金額に欠勤日数を乗じて算出するのが相当」と判示

就業規則に不備があっても救済された例の1つです。
自己都合による不就労日に賃金が支払われないのは、就業規則に規定がなくても理論上当然のことです。西川も訴訟になればそう主張しますし、裁判例にもポストのように就業規則がなくても欠勤控除できると判示しているものがあります。
ただし、賃金の計算に関する事項は就業規則に必ず記載する義務があり、就業規則に記載しないことは労基法違反です。記載がなくても控除はできますが、必ず記載する必要があります。
控除方法について、その月の所定労働日数で割るというポストの裁判例の考え方はわかりやすく合理的でもあります。ただ、通達では「欠勤期間に対する賃金の控除額は、労基則19条に定める方法によって計算した金額を超えることを得ない」(昭27・5・10基収6054号)とされており、この裁判例の考え方をそのまま適用すると通達と抵触することがあります。拙書『労使トラブル円満解決のための就業規則・関連書式作成ハンドブック』では、この通達も考慮し、通達に抵触しない控除方法を採用しています。

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