横浜地裁R8.1.29
障害者福祉サービスを事業とする会社が、職員を募集。
面接の際、代表者は、応募者にアンケートへの回答を求めた。
その中には「得病・障害等のある方は、その内容について出来るだけ具体的にお書きください。介護(ホームヘルパー)という仕事の性質上採用する側としてあらかじめ把握しておきたい事です。得病や障害があったら即不採用、というわけではありません。」との項目あり。
しかし、応募者は、業務と無関係な障害について会社に告知する必要はないと考え、診断を受けていた発達障害について記載しなかった。
会社はこの応募者を採用し、週3日、1日8時間のシフト制勤務で職員として雇用。
約3年後に、この職員は、会社代表者との面談において、労働時間を増やすことを検討するやりとりの中で、職員が「体力的に他の人みたいに160時間働くのは難しい。私が健常者ではない、障害者であるということとも関わってきます。」などと発言。代表者に発達障害があると伝えた。 会社はその1週間後に虚偽申告を理由にこの職員を解雇した。
→解雇は、発達障害者であることを理由としてなされた差別的なものであり、職員の人格権を侵害する違法なものとして、不法行為を構成する。
会社が解雇後に職員が加入した労働組合との団体交渉を経て3か月余で解雇を撤回したこと、解雇期間中の賃金を支払っていることなどを踏まえると、慰謝料50万円が相当として会社に賠償命令。
また、代表者は、解雇の前に、正当な理由がないのに、サービス提供責任者らにこの職員が発達障害者であることを告げており、これについても職員の人格権を侵害する違法なもの。
この点については慰謝料30万円が相当として会社に賠償命令。





