判例・裁判例コラム

形成外科医のオンコール当番待機時間は労働時間か?

千葉地裁R5.2.22
病院が就業時間外で形成外科医のオンコール当番を決め、その時間帯は当直医からの電話による処置方法の質問に対応し、必要により出勤して自ら措置するために待機することを求めた。
→緊急性の比較的高い業務に限り短時間の対応が求められていたに過ぎず、対応頻度も多くない。遠方に行けないものの待機場所の制約もなく、食事や入浴、睡眠等をとることができた。従って、待機時間中、病院の指揮命令下にあったとはいえず、労働時間にあたらない。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  2. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  3. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  4. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…
  5. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    夏季休暇が「休日」なのか「休暇」なのか、が争点になった裁判例

    東京地裁H30.7.18就業規則で土日祝と年末年始を所定休日と定めて…

  2. 判例・裁判例コラム

    残業代の支払期日

    さいたま地裁H29.4.6就業規則で職員の給与について毎月末日締め当…

  3. 判例・裁判例コラム

    産業医がいる会社の復職可否判断

    東京地裁R6.5.28「主治医は患者の治療を任務としており、患者の職…

  4. 判例・裁判例コラム

    1年単位の変形労働時間制を定める就業規則の不備

    東京高裁R6.5.15引っ越し業者が労使協定を締結して1年単位の変形…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    裁量労働制であれば生活リズムが整っていなくても復職できる?
  2. 判例・裁判例コラム

    就業時間外の性犯罪による懲戒解雇
  3. 判例・裁判例コラム

    サイボウズの記録に基づく残業代請求が認められなかった事例
  4. 判例・裁判例コラム

    就業規則変更による勤務日変更の効力
  5. 判例・裁判例コラム

    公益通報の9か月後にされた配転命令は適法か?
PAGE TOP