判例・裁判例コラム

訴訟をすれば有給休暇の時効がとまる?

東京地裁R6.3.26
シフト制で働く飲食店従業員が、訴訟の中で、未払賃金の請求とあわせて、令和元年9月に付与された12日分の有給休暇と令和2年9月に付与された8日分の有給休暇を取得する権利があることの確認を求めた
→令和元年9月付与分は2年の経過で時効消滅している。これに対し、令和2年9月付与分は、民法147条1項1号により、令和4年5月の訴訟提起をもって時効の完成が猶予され、消滅していない。よって、令和2年9月付与分については8日間の有給休暇を取得する権利を有すると判決

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