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試用期間中に2回の事故を起こし、ミスも改善されない従業員を実働10日で解雇した事案
東京地裁R6.9.18製造業の会社が、試用期間中に2回の事故を起こした機械加工の作業者を実働10日で解雇→業務上、加工品の寸法の計測が正確に行われることが必要かつ重要であり、作業のミスは、作業者や周囲の従業員に怪我をさせたり、機械自体を毀損したりする危険がある。会社は、従業員に寸法計測の重要性や作業の危険性を説明・指導している。その作業は、単純なものであるし、…
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シフト表の記載による休日の振り替え
東京地裁R6.9.17トレーニングジムを経営する会社で従業員が日曜日に出勤したとして休日労働の割増賃金を請求。会社は、就業規則に振替休日に関する規定を…
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他の勤務先での就業状況を知らなかった場合でも通算による割増賃金の支払義務があるか?
東京高裁H30.9.26運送会社で日給1万円の日雇いで勤務していたアルバイトが、この会社のほかに別の勤務先で週40時間勤務していたから、労働基準法38条1項に…
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業務に消極的な態度をとり、執務態度を改めない従業員の解雇
東京地裁H28.3.28大企業が大学院卒勤続12年の正社員を能力不足を理由に解雇。他の従業員より業務量が少ないため上司が業務を増やそうとしても自分は能…
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1000円の着服をした運転手の退職手当1200万円超を全額不支給にした事案
最高裁R7.4.17京都市交通局に勤務するバス運転手が運賃1000円を着服。交通局はこの運転手を懲戒免職処分とし、退職手当1211万円を全額不支給とした。大阪…
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退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力
大阪地裁R7.1.27放課後デイサービスを提供する会社が就業規則で「従業員は、在職中はもとより、退職後も6ヵ月間、当法人の許可を得ることなく、当法人から半径2…
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就業規則変更による勤務日変更の効力
福岡地裁H13.8.9自動車学校が就業規則を変更し所定休日を日曜から月曜に変更。→日曜を休日とする職種が多く、他の就労家族や平日に学校に通う子供との交流に支障…
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始業前の就業準備行為の労働時間性
東京地裁H15.10.3就業規則に「15分前迄に出社し、就業に適する服装を整える等就業の準備をしておくこと」と定め、厳しい経営環境から、社員一体となって15分…
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試用期間満了20日前の解雇が解雇の選択の時期を誤ったものであり無効と判断された事案
東京地裁H21.10.15病院が事務員を3か月の試用期間の満了20日前に解雇。→事務員のミスは見過ごせないものであり指導も不十分ではないが、指導の結果改善傾向…
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解雇された従業員からの「指導が不十分であった」という主張を認めなかった事例
東京地裁H21.10.15 病院が事務員を解雇したところ病院の指導不足だと反論された→採用後にオリエンテーションや他の職員の業務見学の機会を設けて業務に慣れる…
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殺人未遂容疑で逮捕された営業担当者に対して、会社が釈放後に行った休職命令は適法か?
大阪地裁R5.6.8営業担当者が自宅マンション高層階から1階に向けて消火器を投げ、殺人未遂容疑で逮捕され報道された。→釈放後も就業させると会社の信用低下や社外…
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社労士にちゃんと相談せずに職員を管理監督者扱いした事案において、社長個人が残業代分の賠償責任を負うと…
名古屋高裁R5.2.22介護事業者が主任ケアマネを管理監督者扱い。主任は会社に残業代請求したが会社が清算されたため、元社長に損害賠償請求。→この事案において主…
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形成外科医のオンコール当番待機時間は労働時間か?
千葉地裁R5.2.22病院が就業時間外で形成外科医のオンコール当番を決め、その時間帯は当直医からの電話による処置方法の質問に対応し、必要により出勤して自ら措置…
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配転命令を受けた従業員からの職種限定合意の主張が認められなかった事例
大阪地裁R5.3.31製造業で30年以上システム課で勤務していた従業員を工場検査課に配転。従業員は職種限定合意があり、配転は無効と主張。→「システム課の職員募…
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有期雇用の派遣社員の雇止めが有効とされた事案
東京地裁R4.11.18派遣会社が有期雇用の派遣社員の2回目の契約更新に応じず雇止め。派遣社員が雇止めの無効を主張して提訴。→通算雇用期間は9か月にすぎず、雇…
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タクシー会社で一定時間を超える駐停車時間は休憩時間と扱う旨を就業規則で定めることができるか?
福岡地裁H25.9.19就業規則でタクシー運転手の駐停車が5分を超える場合は休憩時間として扱う旨を定めることはできる?→タクシー運転手の休憩時間は、場所、時間…
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外資系企業における整理解雇について判断した事例
東京地裁R3.12.13外資系金融機関が月給350万円の本部長を整理解雇。会社は、このような解雇が無効なら国際企業の日本撤退を招くと主張。→国際企業の人事労務…
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まじめな職員が業務を期限までに終えられないことを苦に自殺したことについて、積極的な業務指導や質問しや…
新潟地裁R4.11.24勤続17年の市職員が期限までに業務を終えられないことを苦に自殺→上司は自分が部下に強く当たっており職場内が会話がなく質問しにくい環境に…
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懲戒解雇の通知後に行った予備的普通解雇が無効とされた事案
東京地裁R3.6.25職務怠慢やハラスメントを理由に従業員を懲戒解雇。その後、会社は弁護士に相談し、この従業員には懲戒歴がないため懲戒解雇は難しいことは承知し…