判例・裁判例コラム

適格退職年金から中退共への移行

東京高裁R6.8.28

適格退職年金制度を前提に退職年金規程を設けていた会社が、適格退職年金制度が廃止されたので、中退共に移行。これを従業員らに説明した。その8年後に退職した従業員が退職年金規程に基づき退職年金を請求した
→会社の退職年金規程は適格退職年金制度の廃止をもって当然に廃止になるものではない。退職年金規程について就業規則の廃止の手続がなされない限り、存続するというほかない。会社は、退職年金規程に基づき、退職後10年間月額1万4000円の退職年金支払義務を負うと判断

労働判例1329号

熱中症で亡くなった従業員の遺族からの損害賠償請求前のページ

公益通報の9か月後にされた配転命令は適法か?次のページ

ピックアップ記事

  1. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  2. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  3. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  4. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  5. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    従業員に周知された資料に基づき、降格にともなう賃金減額を行った事案

    東京地裁R5.6.9管理職としての能力不足を理由に従業員を非管理職に…

  2. 判例・裁判例コラム

    解雇事由調査のための休職命令と賃金支払義務

    東京地裁R3.5.28会社が解雇理由の調査のために従業員に休…

  3. 判例・裁判例コラム

    実質個人経営の居酒屋を経営する会社代表者の責任

    東京地裁R5.3.23居酒屋で勤務する33歳の従業員が突然死…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    タクシー乗務員の10分を超える駐停車時間を自動的に休憩時間扱いする運用の可否
  2. 判例・裁判例コラム

    相手を論破するような話法を多用する新入社員の解雇
  3. 判例・裁判例コラム

    給与担当者が情報を他の職員に漏らしたことに対する叱責がパワハラにあたるとされた事…
  4. 判例・裁判例コラム

    会社の要請に反する行動を理由とする降格
  5. 判例・裁判例コラム

    労働者の適性を判断する試用目的での有期雇用契約
PAGE TOP