判例・裁判例コラム

朝礼で職員同士が仲が悪いと発言した代表取締役の不法行為責任

東京地裁R6.11.13
代表取締役が朝礼において、全職員の前で、唐突に、「職員Aと職員Bは本当は仲が悪い」「AはBにコンプレックスを抱いていて、BはAを馬鹿にしている」と発言
→発言は、従業員同士の関係性について根拠のない憶測を断定的に述べ、A及びBの職場環境を悪化させたものであるから、A及びBに対する不法行為を構成する。A、Bそれぞれに対し、慰謝料10万円の支払義務を負うと判断

企業側から見たポイント
本件で問題となった発言には、暴言や侮辱的な言葉が含まれていたわけではありません。
それでも、代表取締役が、全職員の前で、特定の職員について「本当は仲が悪い」「コンプレックスを抱いている」「馬鹿にしている」などと、本人の内心や人間関係について根拠のない憶測を断定的に述べたことが不法行為とされました。
経営者や管理職は、従業員同士の人間関係について、公の場で根拠のない発言をすべきではありません。
本当に問題があるのであれば個別に事実関係を確認し、業務上必要な範囲で指導・調整すべきでしょう。

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