判例・裁判例コラム

社員が弁護士をつけた後も本人を指導できる?東京地裁の結論!

東京地裁R7.11.17
上司に対して「圧倒的な能力不足」「取締役に出世するのはもう無理」など挑発的な発言をし、社内メールでも上司らの誹謗中傷を繰り返す、欠勤理由について十分説明しないなどの問題があった従業員に対し、取締役が10回以上面談指導を実施。
従業員が代理人弁護士をつけて、今後の連絡は代理人弁護士宛にするよう会社に通知した後も、取締役は面談による指導を行った。
従業員はこれが不法行為に当たると主張
→弁護士による通知後も従業員と複数回業務面談を実施するなどしており、弁護士に委任した従業員からすれば、否定的な感情を抱くことも無理からぬ面はあったとも思われる。
しかし、代理人に委任したとしても、会社の業務上必要な事項については、使用者が労働者と直接やり取りを行うこと自体は許容される。
その内容も、顧客対応に関するものなど業務上の必要性がないとはいえないから、従業員が代理人に委任した後に取締役が業務面談を実施したことをもって、不法行為が成立するとはいえないと判断

正社員の私傷病休職。週3・1日3時間しか働けなくても復職認めるべき? 大阪地裁の結論!前のページ

ピックアップ記事

  1. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  2. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  3. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  4. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…
  5. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力

    東京地裁H31.3.25 派遣会社が、就業規則で退職後に自社の機密情…

  2. 判例・裁判例コラム

    退職勧奨に応じない社員に対する休業命令は適法?東京地裁の判断

    東京地裁R7.9.11 在宅勤務の従業員が、代表者に相談なく、会社の…

  3. 判例・裁判例コラム

    佐賀地裁R3.4.23

    介護事業者が入所者への虐待疑いで起訴された職員を保釈後も無給で休職…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    業務に消極的な態度をとり、執務態度を改めない従業員の解雇
  2. 判例・裁判例コラム

    無期雇用者間の基本給格差「同じ仕事なのに基本給8割」は違法か?仙台高裁の結論!
  3. 判例・裁判例コラム

    日報を提出しない従業員に対するけん責処分
  4. 判例・裁判例コラム

    クリニックに勤務する麻酔科医の呼び出し待機時間は労働時間?
  5. 判例・裁判例コラム

    マクドナルドの店長の管理監督者性
PAGE TOP