判例・裁判例コラム

配転命令を受けた従業員からの職種限定合意の主張が認められなかった事例

大阪地裁R5.3.31
製造業で30年以上システム課で勤務していた従業員を工場検査課に配転。従業員は職種限定合意があり、配転は無効と主張。
→「システム課の職員募集(コンピュータ要員)」との求人広告に応募して採用されたとしても、これは最初の配属部署を記載したもので就業規則の配転条項の適用を排除する合意をしたとは推認できない。会社でシステム課から他部署に配置転換した例もある。従業員は入社後にシステム関連の資格を複数取得しているが、保有する資格や特殊な技能・経験等に着目して採用されたわけではないこと等の事情に照らせば、長期間システム課で業務を担当してきたとの事実のみをもって、職種限定合意があったとは認められない。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  2. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  3. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  4. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  5. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    有期雇用の派遣社員の雇止めが有効とされた事案

    東京地裁R4.11.18派遣会社が有期雇用の派遣社員の2回目の契約更…

  2. 判例・裁判例コラム

    マクドナルドの店長の管理監督者性

    マクドナルドの店長の管理監督者性東京地裁H20.1.28店長…

  3. 判例・裁判例コラム

    始業前の就業準備行為の労働時間性

    東京地裁H15.10.3就業規則に「15分前迄に出社し、就業に適する…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    役員としての重大な不正を理由に従業員としての退職金を不支給にできる?
  2. 判例・裁判例コラム

    「復職可能であり、3か月間は短時間勤務及び軽度業務に限る配慮が必要」と主治医が診…
  3. 判例・裁判例コラム

    勤務中の読書に対する叱責はパワハラ?東京地裁の判断
  4. 判例・裁判例コラム

    派遣会社が予定していた契約を得られなかったことを理由に行った内定取消の効力につい…
  5. 判例・裁判例コラム

    出来高払制賃金といえるためには自助努力が反映される賃金であることが必要か?
PAGE TOP