大阪地裁R6.9.12
派遣社員が派遣先のプロジェクトマネージャーの言動に問題があるとして、派遣先におけるプロジェクトマネージャーの上司に申入れをした。そのうえで、派遣元の社長にも、派遣先でパワハラを受けていると電話で報告。派遣元の社長は、パワハラの解決を願うなら出来事を時系列で並べて書面化して送ってほしいと述べたが、派遣社員は書面を送付しなかった。派遣社員は、その後、うつ病を発症し、労基署はこれが上司からの一方的な非難や脅迫的な言動によるなどとして労災認定。派遣社員は、派遣元がパワハラの事実を聞いたにもかかわらず、何らの措置も講じなかったことは、安全配慮義務違反であるとして、派遣元に損害賠償を請求した
→派遣社員は、派遣元の社長に派遣先においてパワハラを受けていることを述べるも、自らで対応することとし、派遣元による対応を希望しない旨を述べていた。従って、派遣元が派遣先に対して積極的に環境改善を働きかけるべき義務があったということはできず、派遣元に安全配慮義務違反があったということはできないと判断