判例・裁判例コラム

運送業者におけるルート別単価による賃金支払は出来高払制にあたる?

千葉地裁松戸支部R1.9.13
運送業者が運送ルートごとに運行手当を定めその合計額を月給として支給。会社はこれが労基法施行規則19条6号の出来高払制賃金にあたり、割増賃金は1.25分ではなく0.25分になると主張。
→出来高払その他の請負制の賃金体系は労働者が現に行った仕事の成果に従って賃金額が変動する賃金制度であるところ、会社の主張するルート別単価は、ルートごとの標準的な収受運賃、拘束時間、走行距離、作業内容等を勘案して決められたものであって、運転手の仕事の成果である現実の売上高や配送量あるいは運送時間によって増減するものではない。よって、出来高払制とは認められないと判示。

※この点については裁判例がわかれており、同様に運送ルートごとに1回あたりの金額を定めて支給されていた手当について、出来高払制にあたると認めた例として、さいたま地裁R2.3.31があります。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  2. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  3. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  4. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  5. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    公益通報の9か月後にされた配転命令は適法か?

    宇都宮地裁R6.1.12公益通報後の配置転換の違法性従業員数約200…

  2. 判例・裁判例コラム

    日常的な強い叱責がパワハラにはあたらないが安全配慮義務違反ありとされた事例

    徳島地裁H30.7.9銀行職員が自殺し、遺族はパワハラ自殺と主張。→…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    退職代行サービスを利用して突如退職を申し出ることは引継ぎ義務違反?
  2. 判例・裁判例コラム

    労働時間を自己申告で管理することは適法?名古屋高裁の判断!
  3. 判例・裁判例コラム

    過半数代表選出において無投票者は有効投票による決定に委ねたものとみなすと定めた場…
  4. 判例・裁判例コラム

    注意指導を受けている最中に、その様子を無断録画した職員の解雇
  5. 判例・裁判例コラム

    自宅待機中の従業員に対する出社命令
PAGE TOP