判例・裁判例コラム

横浜地裁R3.11.30

NHKの視聴者対応業務を受託する会社の職員が、卑わい発言を繰り返す視聴者の電話対応をさせたのは安全配慮義務違反と主張
→会社は対応者がわいせつ電話と判断したときは直ちに上司に転送することを認め、同一人からのその日2度目のわいせつ電話は即切断を認めていた
→義務違反なし

先日示された、カスハラ防止措置義務の具体的内容を定める厚生労働省の指針案では、
「事業主は、職場におけるカスタマーハラスメントの抑止のための措置として、労働者 に対し過度な要求を繰り返すなど特に悪質と考えられるものへの対処の方針をあらかじめ定め、管理監督者を含む労働者に周知するとともに、当該方針において定めた対処 を行うことができる体制を整備しなければならない。」
とされています。このように、カスハラ対応についてマニュアルを整備することが義務になる見込みです。

奈良地裁H27.2.26前のページ

ピックアップ記事

  1. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  2. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  3. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…
  4. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  5. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    懲戒解雇の通知後に行った予備的普通解雇が無効とされた事案

    東京地裁R3.6.25職務怠慢やハラスメントを理由に従業員を懲戒解雇…

  2. 判例・裁判例コラム

    リハビリ勤務の規定をおけばリハビリ勤務を認める義務がある?

    大阪地裁H26.7.18会社が双極性障害等で3回目の休職をしていた休…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    転職サイトにパワハラありと投稿した退職者に会社が賠償請求!東京地裁の判断。
  2. 判例・裁判例コラム

    休職について説明したにすぎず休職を命じていないとされた事例
  3. 判例・裁判例コラム

    35年以上続いた定期昇給を中止できる?
  4. 判例・裁判例コラム

    社内で上司に対する暴行事件!懲戒処分は刑事処分の結果を待つべきか?最高裁の結論
  5. 判例・裁判例コラム

    実質個人経営の居酒屋を経営する会社代表者の責任
PAGE TOP