判例・裁判例コラム

懲戒処分としての降格に伴い基本給、役付手当を減額することは有効か?

東京高裁R3.6.23
タイムカードを改ざんした部長を懲戒処分として次長に降格。これに伴い、基本給は104万円から75万円、役付手当は20万円から15万円に減額。
→降格が有効としてもそれに伴う減給には別途労働契約上の根拠が必要。役付手当については、賃金規程で部長月20万円、次長月15万円と定められており、減額有効。他方、基本給については、減額の根拠規定がなく減額無効と判断。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  2. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  3. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…
  4. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  5. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    勤務中の読書に対する叱責はパワハラ?東京地裁の判断

    東京地裁R5.12.7 電機製品販売会社の従業員が就業時間中…

  2. 判例・裁判例コラム

    正社員に寒冷地手当を支給するが契約社員には支給しないことは違法?

    東京地裁R5.7.20日本郵便が正社員には寒冷地手当を支給するが契約…

  3. 判例・裁判例コラム

    業務に消極的な態度をとり、執務態度を改めない従業員の解雇

    東京地裁H28.3.28大企業が大学院卒勤続12年の正社員を…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    職場内の人間関係を理由に休職者の復職を認めないことは可能?
  2. 判例・裁判例コラム

    相手を論破するような話法を多用する新入社員の解雇
  3. 判例・裁判例コラム

    小学校4年生の子を育てる看護師からの夜勤免除申請に病院は応じる義務を負うか?
  4. 判例・裁判例コラム

    日報を提出しない従業員に対するけん責処分
  5. 判例・裁判例コラム

    ジョブ型雇用の従業員について、担当業務が廃止された場合の解雇の有効性
PAGE TOP