判例・裁判例コラム

産休からの復帰に際し、週5勤務から週1勤務に変更することを提案したことが適法とされた事案

宮崎地裁R5.7.12
病院が、産休から復帰する女医に勤務日を週5から週1に減らすことを提案。女医はこれを出産後の女性を差別するものである等として損害賠償請求。
→女医は産休前から精神障害の影響で睡眠が十分に取れず、勤務開始時刻等に配慮が必要であった。病院の提案は、産休明けは育児の負担が重なる上、妊娠後の離婚により母方に居住することになり遠距離通勤も必要になったことを踏まえ、更なる配慮が必要であると考えてされたもので、育児をしながらの遠距離通勤での勤務に慣れていけば勤務日を増やす余地のあるものであったことが認められる。妊娠及び出産を理由に女医を不利益に扱う意図があったとは認め難く、違法とはいえない。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)
  2. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  3. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  4. 就業規則に降給の規定を置けば給与の減額は可能?(東京地裁R5.12.14)
  5. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    東京地裁H28.10.7

     裁量労働制適用者は前日までに会社に始業・終業時刻を届け出るべきこと…

  2. 判例・裁判例コラム

    精神疾患からの復職にあたり、配転命令を拒否する従業員への対応事例

    東京地裁R5.12.28東京本社勤務の従業員が仙台支店への配転を命じ…

  3. 判例・裁判例コラム

    過半数代表選出にあたり無投票者は有効投票にみなすと定めた場合の効力

    松山地裁R5.12.20大学が過半数代表者選出規程に、信任投票で投票…

  4. 判例・裁判例コラム

    クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?

    宮崎地裁R6.5.15食品販売会社の係長が37歳で自宅で突然死。→死…

  5. 判例・裁判例コラム

    職場内で秘密録音したデータを民事訴訟の証拠として利用できる?

    東京高裁R5.10.25歯科医院に勤務する職員が、理事長が院内で自身…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    適格退職年金から中退共への移行
  2. 判例・裁判例コラム

    東京地裁R7.5.23
  3. 判例・裁判例コラム

    在宅勤務の権利を主張し、出社指示に従わない従業員の解雇
  4. 判例・裁判例コラム

    重量8キロ以上あるコスチュームを着用してパレードに出演する業務に従事させることは…
  5. 判例・裁判例コラム

    年功序列的賃金制度から成果主義的給与体系への就業規則変更を行った事案
PAGE TOP