判例・裁判例コラム

私傷病休職からの復職可否の審査に1か月超を要した場合にこの期間を無給とすることが認められるか?

大阪地裁R5.5.22
精神疾患による休職者が、2月上旬に復職可能の診断書を提出して復職を申し出たのに会社が3月20日まで復職させなかったのは不当と主張。この期間中、就業できなかったのは、会社の責めに帰すべき事由によるとして、民法536条2項に基づき、期間中の賃金支払いを求めた。

→復職時は産業医や専門医が当該社員と面談した上で、月に1度開催される就業支援委員会における審議により、復職の可否が決定される旨が就業規則で定められている。会社が故意に復職を遅滞させたことはうかがわれず、期間中就業させなかったことについて会社の責めに帰すべき事由はないから、賃金請求は認められないと判断。

パソコンの共有フォルダに保存した就業規則の効力前のページ

退職後6か月間、半径2キロ以内での独立開業を禁止する競業避止規定の効力次のページ

ピックアップ記事

  1. 労働時間を自己申告させていた会社における安全配慮義務違反の判断事例(宮崎地裁R6…
  2. クレーム発生や不規則勤務・時間外労働がある場合の突然死は過労死?(宮崎地裁R6.…
  3. 【フリーランス保護法対応セミナー】契約書ひな形や支払サイトの見直し、相談窓口の整…
  4. 232名が一斉に退職前の有給消化を申請した場合に時季変更権行使が認められる?(大…
  5. 業務命令に応じない従業員への対応事例(東京地裁R5.11.15)

関連記事

  1. 判例・裁判例コラム

    解雇後に会社経営を始めた従業員からのバックペイの請求について判断した事例

    札幌地裁R5.4.7会社が営業所の所長を懲戒解雇した。その後、この元…

  2. 判例・裁判例コラム

    実質個人経営の居酒屋を経営する会社代表者の責任

    東京地裁R5.3.23居酒屋で勤務する33歳の従業員が突然死…

  3. 判例・裁判例コラム

    在宅勤務日のさぼり行為が発覚した場合に解雇できる?

    東京地裁R4.11.4モーターボートレースの情報提供サービス等を事業…

  4. 判例・裁判例コラム

    就業規則による民法536条2項の適用排除が認められた例

    函館地裁S63.2.29タクシー会社が人身死亡事故を起こした乗務員を…

  5. 判例・裁判例コラム

    職場内で秘密録音したデータを民事訴訟の証拠として利用できる?

    東京高裁R5.10.25歯科医院に勤務する職員が、理事長が院内で自身…

アーカイブ

  1. 判例・裁判例コラム

    「“法定休日を決めていない会社”は35%払わなくていい?」東京地裁の結論!
  2. 判例・裁判例コラム

    適格退職年金から中退共への移行
  3. 判例・裁判例コラム

    「長すぎる休職制度」を見直した病院が敗訴! 裁判所が問題視した点とは?
  4. 判例・裁判例コラム

    美容師の退職後の競業避止義務違反に6万円の賠償命令!東京地裁の判断の理由とは?
  5. 判例・裁判例コラム

    ジョブ型雇用の従業員について、担当業務が廃止された場合の解雇の有効性
PAGE TOP