大阪地裁R7.9.18
土日祝日を除き1日7時間45分勤務で雇用されていた勤続10年目の正社員が、うつ病と診断されて欠勤を開始。
その4か月後から育児休業を4か月取得し、その後、私傷病休職となった。 しかし、休職期間満了日までに復職できなかったとして退職扱いとなったため、従業員はこれが無効であるとして地位確認請求訴訟を提起
→主治医が休職期間満了時点において「適切な話合いが行われていれば復職可と判断できた可能性はあった」とする意見書を出していること、休職期間満了の5日後にはリワークプログラムの最終段階であるステップ3が修了していたこと、リワークプログラム担当看護師も休職期間満了時点で職場復帰に向けた調整をする段階であったと述べていることなどからすれば、休職期間の満了時点において、一定期間、軽減・短時間業務に従事すれば、ほどなく従前の職を行う就労能力を回復できる状態にあったというべきである。
少なくとも、休職期間の満了日の翌日から2か月弱の間、軽減・短時間業務の勤務(週3日・1日3時間程度)に従事すれば、従前の職を行う就労能力を回復できたといえる。
地位確認請求認容。
私傷病休職からの復職可否判断では、復職と同時に従来の仕事が通常の程度にまでできる状態になっていなくても、「当初軽易作業に就かせればほどなく従前の職務を通常の程度に行える健康状態になった場合」は復職を認めるべきであるとされています(東京地裁H27.7.29など)。
ポストの裁判例が
「休職期間の満了日の翌日から2か月弱の間、軽減・短時間業務の勤務(週3日・1日3時間程度)に従事すれば、従前の職を行う就労能力を回復できたといえる。」
としたのも、このような考え方によるものだとは思われます。
ただ、週37.5時間勤務の従業員について、週9時間に軽減したうえで復職を認めることまで企業の義務とする趣旨であれば、さすがにまだ復職は早すぎ、ポストの裁判例のような判断は妥当とはいえないように思います。
十分に健康状態が回復していない状態で復職を認めることは、結局、健康状態を悪化させることになり、労使双方にとって利益にはなりません。





